2025年3月2日日曜日

世界の見方を変える

 ホワイトハウスで、ゼレンスキー氏とトランプ氏が公然と言い争いをして、世界の見方がガラリと変わってしまった。

エマニュエルトッド氏の『西洋の敗北』を読んでいることも強く影響している。

世界が一様な発展過程を歩み、全ての国家がそのうちのどの段階にあるかのような見方は完全に崩壊している。一人の日本人的な単純なシナリオで、アメリカやロシアやヨーロッパ、中国の現状を評価してはならない。世界や多様な文化や歴史に依存した運動を展開し、それぞれが存在理由と力を保持している。

トッドは、アメリカの製造業の衰退に一つの焦点を当てている。

アメリカがその本来の強さを作り上げたのは、スティーブ・ジョブスが、自宅の駐車場でマッキントッシュというコンピュータを作っていた時のように思える。

10年ほど前のことだ。中国の状況を語っていた大学での講義を聞いたことがある。その教授は、中国では農作業小屋で電気自動車 EVが作られていると話していた。

今のロシアの強さを感じたのは、YouTubeに、粗末な小屋で若者がドローンにも使えるブラシレスモーターを手作りしていたり、自前のエアクラフト作りに邁進している姿を見たときだ。

振り返って日本はどうだろう。そういう、製造業気合いを持った若者がどれだけいるのだろうか。

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誇りについて

 誇りという言葉は、人をかりたて支えるものとなり得る。しかし、私がいつも意識する言葉ではない。というのも、この言葉は他者に対する意味が強すぎる。基本、「他者に誇る」のである。他者の存在抜きに、誇りが意味を成さないかといえば、必ずしもそうではないがそういう意味合いはない。