2021年2月17日水曜日

関孝和によるピタゴラスの定理の証明

 平山諦氏の「関孝和」(昭和34年刊)に掲載されている、若かりし頃の関孝和氏のピタゴラスの定理は以下のようなものである。氏は、図だけで証明されているとしているが、あえて少し解説を加える。


 上のものが、平山氏による写の図だが、私の手書きのように記号をつけよう。証明すべきものは、
AB^2=BC^2+CA^2

(^は便宜的な冪乗の記号)

AB^2は、正方形ABEIの面積で、BC^2は、正方形ADFCの面積、CA^2はHFGIの面積である。射線部は、共通だから、相殺される。三角形ABCと△BDE、△FGI、△AHIは、合同であることが証明される。

したがって、ピタゴラスの定理が証明される。

私的には、ピタゴラスの定理は、内接円から求めるのが好きだが、面積から求めるのが一般的で、色々な方法がある。

ピタゴラスの定理は、図形を考える上で最も基礎的なものの一つだが、昔学校で習った時は、証明のことなどまともに考えずに、丸暗記していた。 

日本で、ピタゴラスの定理を最初に公にしたのは、1673年、村瀬義益氏ということだ。

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